みなさんはキャンプのギアをどう選びますか。ネットに情報があふれる時代、無数のレビューを見比べて、とりあえず無難なものを購入していた筆者。いつしか実物を手に取って選ぶ機会も少なくなりました。
そんな折、何気なく立ち寄ったのが個人経営のアウトドアショップ。選りすぐりのギアや珍しいガレージブランドなど奥深い世界が広がっていました。
ネットや量販店とは一味違う魅力を放つショップを巡る連載「ふらっとショップ探訪」。第6回は、西日本エリアでは唯一となるUPIの直営店「UPI 京都」を紹介します。
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自然との調和のとれた路地のような店舗
京都市中心部の三条通りにある「UPI 京都」。アウトドア用品の輸入販売会社「アンプラージュインターナショナル(UPI)」が手がける西日本唯一の直営店です。北欧やアイルランド、北米を中心に約30種類のブランドを扱っています。
2021年7月に移転リニューアルオープン。間口には扉など遮るものはなく、通りとつながった路地のようなユニークな作りが印象的です。店内には各所に植栽が施されており、「人と自然がつながる、その懸け橋になりたい」とのUPIの思いが込められているといいます。
輸入代理店ならではの豊富な品揃え
店内ではUPIが取り扱う全てのブランドのアイテムを展開。その多くは家族経営や小規模な企業によって生み出されたもの。
フィンランド発のウェアブランド「サスタ」、バックパックやテントを手がける「サヴォッタ」、スウェーデンのアウトドアクッキングブランド「ダーラム」など、日本ではまだ馴染みの少ない北欧ブランドが充実しています。
アメリカらしい無骨で味のあるギアも多数ラインナップ。
燃焼効率の高いネイチャーストーブで知られる「ソロストーブ」、ブッシュクラフト用のギアで知られる「パスファインダー」、老舗のバッグブランド「ダルースパック」などを展開しています。
スウェーデンのナイフブランド「モーラナイフ」の総代理店でもあるUPI。店内の一角には専用のコーナーが設けられています。
刃の長さや厚み、素材の異なる様々なラインナップがずらりと並びます。「汎用性の高い定番のモデルはもちろん、コアなニーズにもしっかり応えられます」と店長の黒木隆広さんは語ります。
国産のこだわりを感じさせるギアも並びます。
日本一の手袋の産地、香川県にあるメーカー「ダイコープロダクト」の焚き火グローブは高い操作性と耐熱性で人気だそう。使い込むほどに手に馴染んでいき、育てる道具として愛着がわきそうな逸品です。
常設の防災コーナーは見どころの一つ。
災害時に役立つアウトドアの道具や知識をパネルでわかりやすく紹介しています。ソーヤーの浄水器、ケトル、ファイヤースターター付きのナイフ、パラコードなどの装備を陳列。もしもの時のための備えの大切さを伝えています。
ギアを体験しながら吟味
広々とした店内では気になるアイテムを試すこともできます。チェアやハンモックを広げるスペースもしっかり確保。使い勝手を確かめながら選べるのは実店舗ならではの強みです。
中でもアメリカのトラベルギアブランド「グランドトランク」が復活させた元祖コンパクトチェア「エーライト」は注目度の高いアイテム。店頭での展示があるので座り心地を味わってみたいところ。
他にもナイフを使ったバトニング(薪割り)や、ファイヤースターターでの着火などが体験できます。
多彩なイベントやサービスが満載
店の奥にある盛り土と植栽が施されたスペースでは様々なワークショップを実施しています。
生木を削ってスプーンやククサ、熊の置物を作る「グリーンウッドワーク」、ナイフのメンテナンス方法、ブッシュクラフトのプランニングなど、どれも興味深い内容です。公式のオンラインストアから事前予約すれば参加できます。
アウトドアショップには珍しいドリンクカウンターも設置。関西のクラフトビールやソフトドリンクのほか、様々なウッドチップで燻製したおつまみなどを販売しています。ドリンク片手に一息つきながら買い物を楽しめるのはなんとも粋なサービスです。
店長のおすすめ3選
TAKIBISM(タキビズム)の「フライパンディッシュ」
香川県にある槙塚鉄工所とUPIアドバイザーの寒川一氏のコラボで生まれた焚火道具ブランド・タキビズム。別売りのハンドルは付け外しできるため、フライパンとして調理した後、そのまま皿(ディッシュ)としても使えます。
サイズは小、中に加え、2022年2月から大が加わりました。
黒木店長の一言メモ
「薄くて軽量なのでスタッキングしやすく持ち運びも楽々。使い込むほどに味が出て経年変化も楽しめます。オンラインで販売直後に売り切れるほどの人気商品です」
FARIBAULT WOOLEN MILL(ファリバルト ウーレンミル)のブランケット
150年以上の歴史を持つアメリカのブランド・ファリバルト ウーレンミル。
しなやかで保温性の高いバージンウールを使用したブランケット。トラディショナルな色合いを採用した高いデザイン性も魅力です。
黒木店長の一言メモ
「肌寒い季節に羽織ったり、敷いたりと色んな用途で重宝します。ウールは難燃性を持ち合わせているので焚き火周りでも使えますよ。サイズも豊富で日常使いからアウトドアまでおすすめです」
Woolpower(ウールパワー)の「フルジップジャケット 400」
メリノウールウェアを手がけるスウェーデン発のブランド・ウールパワー。高品質なウールは高い保温性はもちろん、ソフトな肌触りなので寒い季節にも快適。フルジップで温度調整しやすく、袖口部分のサムホールも便利。カラーは7色展開で好みに応じて選べます。
黒木店長の一言メモ
「数あるメリノウールウェアの中でも保温性は抜群です。メリノウールの機能性を損なわない程度のポリエステルを含んだ素材で強度を高めています。ネットに入れて洗濯もできるので手入れも簡単です」
まとめ
海外ブランドの正規輸入代理店が手がけているだけあって品揃え豊富な「UPI 京都」。自然あふれる魅力的な空間でアウトドアライフを彩るアイテムを探してみませんか。
店長の黒木さんはキャンプや登山の経験豊富。ほかにも釣りや沢登り、スノーボード、サーフィンなど多彩な趣味を持つスタッフが在籍し、いろんな角度からのアドバイスを受けながら買い物できますよ。
「UPI 京都」基本情報
所在地:京都府京都市中京区弁慶石町61
営業時間:11:00 – 20:00(年末年始を除く)
電話番号:075-744-1993
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/upikyoto/
公式フェイスブック:https://www.facebook.com/upioutdoorkyoto