焚き火に使う薪の違いを解説!様々な木材の特徴とは?

公開日:2022 / 03 / 14
最終更新日:2022 / 03 / 14

最近ではキャンプブームもあり、焚き火を楽しむ方も多くなっています。

しかし「焚き火をしたことがない」といった方や、「失敗したらどうしよう」などと、焚き火をする勇気が出ない方もいるかと思います。

そこで今回の記事では、焚き火で使用される薪や着火剤の種類、焚き火の手順についてご紹介します。ぜひ、参考にしていただき、焚き火を楽しんでいただければと思います。

薪は大きく分けて2種類ある

様々な種類がある薪ですが、大きくは「針葉樹」と「広葉樹」の2種類に分けられます。

針葉樹


針葉樹はその名のとおり、葉が針のように尖っている木のことです。スギやマツ、ヒノキなどが代表的な針葉樹です。

ホームセンターやキャンプ場でも手に入れやすく、広葉樹よりも安価(1束500円程度)なので、最もポピュラーな薪ともいえます。

広葉樹よりも密度が低いので、ナイフやナタでのバドニングも容易にできます。

バドニングやフェザースティックに挑戦するときは、針葉樹を選ぶと良いでしょう。
しかし油分が多い分、ススや煙が多く、直接火にクッカーをかけると黒くなってしまうので注意が必要です。

針葉樹の特徴

・広葉樹よりも安価
・油分や空気が多く含まれているので火がつきやすい
・油分やヤニが多いので煙や臭いは広葉樹よりも多い
・火がつきやすい分燃焼時間が短い
・クッカーを火にかけると黒くなることも

広葉樹


針葉樹が針のような葉をしているのに対して、広葉樹は手の形のように広がっている葉がなる木です。カシやナラ、ケヤキなどが代表的な広葉樹です。

密度が高く硬い木質なので、ナタやナイフで加工しにくい、火がつきにくいなど、針葉樹よりも扱いが難しいです。そのため、やや上級者向けの薪と言えます。

また密度が高い分薪自体が重いので、キャンプサイトで持ち運び距離が長い時は注意した方が良いでしょう。

広葉樹の特徴

・密度が高いので燃焼時間が長い
・煙やヤニが少ないので鍋をかけてもススで汚れにくい
・針葉樹よりも高価(1束700円前後)
・火持ちが良い分着火性は悪い

針葉樹と広葉樹は、それぞれ良いところも悪いところもあります。
そのため、焚き付けとして針葉樹を使い、ある程度火が安定したところで広葉樹をくべるなど、針葉樹と広葉樹を使い分けるのも一つの手段です。

火起こしで便利な植物

針葉樹や広葉樹について解説しましたが、着火剤などがない状態で薪に火を付けるのは初心者の方にとって難しいでしょう。そこで、天然の「着火剤」ともいえる植物をご紹介します。

松ぼっくり


松ぼっくりは可愛らしい見た目をしていますが、実は着火剤としての実用性にも優れています。
松の分布が広く、幅広いキャンプ場で手に入りやすいのも特徴です。
注意点としては、よく乾燥しているものを選ぶことです。
松ぼっくりの傘が閉じていると湿っているため、傘がしっかりと開いているものを選ぶと良いでしょう。

針葉樹の葉

針葉樹の薪は着火性が高いですが、針葉樹の葉もまた着火性に優れています。
葉は茶色でしっかりと乾燥し、パリパリとした感触になっているものを選びましょう。

ススキ

秋になるとよく目にするススキですが、こちらもとても着火性が高い植物です。
基本的に群れで植生していることが多いので、まとまって手に入ります。

シラカバの樹皮

シラカバの樹皮は油分を多く含んでいます。樹皮自体が薄いのですぐに火がつきます。
ただ、木の保護などの観点から樹皮は木から直接剥がすのではなく、シラカバの周辺に落ちているものを利用しましょう。

着火剤に適した植物を紹介しましたが、キャンプ場によっては植物の収集を禁止しているところもあります。植物を収集する際は、禁止されている場所でないかなどを事前にキャンプ場に確認しましょう。
また、植物以外では新聞紙も手軽な着火剤となります。どうしても植物は雨などで湿ったり濡れたりすることで、着火できなくなりがちです。

気候に左右されやすい植物に対して、新聞紙は気候に左右される心配はありません。
焚き火はまず着火しないと始まらないので、いくつかの着火手段を準備しておいた方が無難です。

基本的な焚き火の手順


着火剤や薪が手に入ったら、いよいよ焚き火ができます。

その他に焚き火で重要なものが「空気」です。空気すなわち酸素がなければ、火は燃焼し続けることができません。
そのため、どのような薪の組み方であっても必ず空気の抜け道を確保しなくてはなりません。

焚き火の主なステップ

1、燃えやすい新聞紙やススキなどを焚き火台の中央に置く
2、1の上に松ぼっくりやスギの葉などの着火剤を置く
3、薪を割り細くしたものと2を囲むようにして配置する
4、3よりも太い薪を外側に配置する
5、1に火をつける

上記が一般的な焚き火の流れです。

単純に焚き火を楽しみたいのであれば、傘を広げるように薪をたてて組むのがおすすめです。薪を立てて組むと、上昇気流が発生して勢いよく燃焼してくれるので失敗が少なく済みます。

一方で、焚き火の上に鍋を乗せたり、調理を楽しみたいのであれば横向きに薪を組みましょう。横向きに薪を組むと、薪が崩れにくくなるので調理がしやすくなります。

横向きでも空気の抜け道を作ることを意識して組むと失敗が少なくなります。

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焚き火を成功させて楽しいキャンプにしよう

焚き火は初心者の方にはハードルが高いと思われがちです。しかし、ポイントさえ押さえておけば雰囲気作りにもなる上、調理や暖をとれるなどメリットが非常に多いです。

今回紹介したことを参考に、失敗のない焚き火を楽しみましょう。

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オノデラ

キャンプ好きのWEBライター。
月に1回はキャンプに行きたいキャンパーです。
経験則を踏まえた、ユーザー目線の記事作りをモットーとしています。
真夏でも焚火を欠かさないほど焚き火好き。

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