火起こしの新たな選択肢!ファイヤーピストンを知っていますか?

公開日:2019 / 11 / 15
最終更新日:2024 / 04 / 15

突然ですが、皆さんは何を使って火起こしをしますか?

もちろん、「ライター」と答える方が多いと思います。

ファイヤースターターやきりもみ式など、原始的な発火道具を愛用している人もいるかもしれません。

今回、僕がご紹介するのは「ファイヤーピストン」という火起こし道具。

この道具、空気を圧縮して火種を作ることができるアイテムなのです。

ファイヤーピストン(圧気発火器)とは?

原始的な発火道具には、きりもみ式などの「摩擦式」や、ファイヤースターターなどの「火打石式」などがあります。

「ファイヤーピストン」もその内の1つです。

起源は諸説ありますが、ライターなどの現代的技術が発達する前、東南アジアを中心に使われていた発火道具だと言われています。

その後、ヨーロッパに伝来していき、「ファイヤーピストン」は金属製の前近代的な道具へと進化します。

現代では、あまり馴染みのない道具ですが、そのアイディアは「ディーゼルエンジン」に応用されていたりと、意外と僕たちの身近で使われています。

ファイヤーピストンの仕組み

「ファイヤーピストン」は、「圧気発火器」とも呼ばれています。

「圧気」という言葉から分かる通り、この道具は空気を圧縮することで火種を作り出します。

空気は圧縮すると、それを押し返そうとする圧力が強まり、同時に温度も急激に上昇します。

理科の授業で習ったことがあるかもしれません。

「ファイヤーピストン」はこの原理を利用した発火道具であり、筒状の棒を使うことで、空気が逃げない状況を作ります。

「ファイヤーピストン」は、筒状のシリンダーと、そこに押し入れる棒から構成されています。

この構造により、シリンダー内の空気を圧縮することができます。

棒の先には可燃物を入れる窪みがあり、その部分の温度が発火点を超えることで火種ができます。

竹で作った水鉄砲を想像すると分かりやすいと思います。

棒で、竹筒内部の水に圧力をかけ、小さな穴から押し出しますよね。「ファイヤーピストン」はその穴がない器具だと考えればいいでしょう。

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翻訳アウトドアライター KON

アウトドア派な翻訳ライター。留学先で訪れたカリフォルニアでキャンプに目覚める。
学生時代から万年金欠。格安キャンプ術を考えることが趣味。

海外経験を活かしたアウトドア情報や金欠キャンパーに向けた情報を発信中。

twitter:@KON_camp

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