「キャンプ×サウナ」の人気が急上昇中!北欧流サウナの楽しみ方と注意すべき点を紹介

公開日:2023 / 07 / 09
最終更新日:2023 / 07 / 09

日本で数年にわたり続いているサウナブーム。温冷交代浴による血行促進効果や気持ちよさを表す「ととのう」という言葉もかなり浸透しています。

サウナブームに伴い「サウナ×キャンプ・アウトドア」の楽しみ方も広まり、テントサウナやサウナカー、サウナ小屋が備えられているキャンプ場も増えてきました。

特によく見かけるのはサウナ発祥の国、北欧フィンランドでも親しまれている「ロウリュ」が楽しめるサウナ。

「ロウリュ」とはストーブで熱されたサウナストーンに水をかけて水蒸気を出し、体感温度を上げて発汗を促すことのできるサウナです。「キャンプ×サウナ・アウトドア」ではただサウナを楽しむだけでなく、自然の中で風の音、鳥の声などを聞きながらリラックスできる至福の時間を過ごすことができます。

一方で、温まった体を水風呂や湖などに飛び込むことで急激に冷やす行為が、事故を招くリスクも指摘されています。

そこで今回は、サウナ発祥地とも言われる北欧でのサウナの文化や北欧流サウナの楽しみ方、そして絶対に知っておいてほしい注意点を紹介していきたいと思います。

北欧のサウナ文化

サウナ文化は世界各国にあり、その発祥は北欧フィンランドと言われています。食物を燻製にするための小屋を、体を温めるために使い始めたのがその始まりなんだとか。

現在本場フィンランドには公共サウナが数多くある他、各家庭に備え付けられていることも少なくありません。サウナが日常に根付いており、オリンピックの際には、北欧の選手たちが宿泊する選手村に、サウナ室を設置してもらうこともあるほどです。

そんな北欧フィンランドには色んなタイプのサウナがあります。特に有名なのは日本でも親しまれている「ロウリュサウナ」。お気に入りのアロマオイルを垂らした水で水蒸気を出し、リラックスした時間を楽しみます。

フィンランドだけでなく、スウェーデンやデンマーク、ノルウェーなどの北欧の国々でもサウナは親しまれています。日本の銭湯で言うところの“裸の付き合い”ならぬ“サウナで社交”することが多い北欧の国々。

仕事終わりや休みの日などに、仲間と公共サウナで仲良くおしゃべりしたり、サウナで初めて出会った人と交流を楽しみます。

ちなみに北欧にある多くの公共サウナは男女共用で水着を着用して入ります。しかし時には男女共用でも平気で裸のまま利用する人もいます。もちろん、裸で入るかどうかはその人次第ですし、多くのサウナでは水着着用が基本なので、もしこれを読んだあなたが旅行では北欧を訪れたときは、安心して本場のサウナ体験を楽しんでみてはいかがでしょうか。

北欧のサウナは社会的地位や性別、人種も関係なく、フラットに話ができる貴重な場所ですよ。

↓ 北欧デンマークのサウナ文化についての記事 ↓


キャンプで北欧の自然を満喫した後はサウナでHyggeな時間を。北欧デンマークのサウナ×アウトドア事情

北欧のサウナでも「ととのう」

日本のサウナブームと同様、サウナの後に水風呂に入ったり海や湖に入って温冷交代浴をするのも人気の北欧サウナ。本場フィンランドでは、国のあちこちに点在する湖やバルト海に飛び込んで、体の火照りを抑えることが多いようです。

冬場でもサウナに入って外気浴をしたり水を浴びたり、慣れている人は真冬でも水に浸かって温冷交代浴をし、自律神経を整えるんだとか。

北欧は高緯度に位置するので、冬は暗く寒いのが特徴。塞込みがちになりやすい北欧の人々にとって、サウナに入って気分転換をするのがとても大切なんです。

サウナに入った後はシャワーを浴びて汗や垢を流してスッキリ。多くの公共サウナには脱衣所とシャワーが備えられています。

中には温冷交代浴で飛び込む湖や川などで、体の汚れを落としてシャワーの代わりにする人もいます。筆者も北欧デンマークに住んでいた頃、友人に「湖で汗を流せば大丈夫だよ」と言われましたが、少しハードルが高いと感じてしまい、結局毎回シャワーを浴びていました。

夏場になると「海水浴×サウナ」も楽しまれています。季節を問わず楽しめるのも魅力ですね。

自然あふれる立地に設置されることが多い北欧の公共サウナ。じっくり汗をかいたら湖や海、北欧の涼しい風で体を冷やし、自然を感じながら思い思いにリラックスするのが、北欧ならではのサウナの楽しみ方なのかもしれません。

サウナとビールは格別

サウナのストーブでソーセージを焼いて食べたり、ビールを楽しむ北欧の人々。サウナに入っている間はたくさん汗をかくので、各自十分な飲料を持って水分補給をしますが、中にはサウナでビールを楽しむ人もいるのが北欧流。

個人的には、酔いがまわりやすく水分不足にもなりやすいので、おすすめはできません。どうしても、という方は並行して水やスポーツドリンクをビールと同量以上飲むのが大切です。

サウナの後にもビールが最高ですね。

海や湖を眺め、風の音や鳥の鳴き声、波の音を聞きながらサウナの外で、外気浴をしながら、ゆっくりビールを飲むのは最高のリラックスタイムです。もちろん水やスポーツドリンクを同時に補給するのを忘れずに。

自然を感じながらサウナでリラックスして、ビールやソーセージ、社交を楽しむのが北欧流サウナ。北欧の国々でもサウナ×キャンプ・アウトドアは人々に親しまれています。

北欧流サウナの楽しみ方と注意点

日本でのサウナブームに伴い、「ととのい」という言葉の普及とともに「サウナで体を温めた後は水風呂や海などに勢いよくダイブ」するという楽しみ方がフォーカスされるようになりました。

ロウリュで体感温度を上げ、十分に汗をかいたら水風呂で湖や海で毛穴を引き締める。確かに慣れるととても気持ちが良いんですが、そのために「勢いよく飛び込む」「水深の深い湖に勢いよく入る」のは危険だと、北欧に住むサウナーの友人が注意してくれました。

温度の高いサウナから水温の低い水にいきなり入るのは、心臓に負担がかかります。思わず飛び込みたくなるのを我慢して、水を体にかけてしっかりと慣らし、ゆっくり水風呂や湖、海に入るのがサウナを楽しむ為に知っておくべき注意事項です。

「水風呂」がなくてもサウナは楽しめる

そもそも「ととのい」の為だけにサウナに入るわけではなく、汗をかいて気分をサッパリさせる、サウナでの社交を楽しむ、リラックスするために入ることも多く、サウナの楽しみ方は人それぞれと言えます。

日本ではメディアを中心に「冷たい水に勢いよくダイブ」という点が切り取られて流行っているように思います。

筆者が初めて北欧デンマークでサウナに入り、冬の海に入る温冷交代浴にチャレンジした時、友人にいきなり温度差のある水に飛び込むと心臓に負担がかかること、水深のある場所にいきなり飛び込むと足が“攣って”溺れる可能性があることを注意され、「最初は無理に水に入る必要はないよ。外気浴するだけでも十分に気持ちがいいし、徐々に体を水に慣らさないと危険だから」と念を押されました。

もちろん中には水の中へザブンッ!と飛び込む人もいましたが、ゆっくり自分のペースで水に入ることが何より大切です。そもそも寒い時期は外気浴をするだけで十分に温冷交代浴が楽しめ、十分に“ととのう”ことができるでしょう。

みんなでキャーキャー言いながらサウナの外に出て冷たい外気や冷たい水にゆっくり触れて、またキャーキャー言いながらサウナに戻る。これも北欧流サウナの楽しみのひとつ。「水に勢いよく飛び込む」ことをしなくても、十分にサウナ体験ができます。

水分補給が大事

サウナ後のビールは最高に美味しいですが、脱水状態でアルコールしか摂らないのはリスクがあります。最初の一杯目はビール、という気持ちも十分にわかりますが、グッとこらえて、まずはしっかりミネラルウォーターやスポーツドリンクで水分補給をすることが大切です。可能であればサウナの中にも水を持ち込んで小まめに水分補給するのがいいですよ。

「サウナの後は汗をかいて水分不足になっているから、ビールを飲んだらちゃんと同量の水を飲んでね。」

飲兵衛サウナーの友人にも口を酸っぱくして言われました。繰り返しになりますが、キャンプ×サウナで冷たいビールを楽しむのは最高ですが、水分補給を忘れないように気をつけましょう。

お気に入りのスタイルでサウナ×キャンプを安全に楽しもう!

サウナが日常に根付いている北欧の国々では、各々色んなことに注意しながら「自分に合ったサウナの楽しみ方」を確立しています。

日本でも人気が出てきたサウナ×キャンプ・アウトドア。「サウナの後は湖にダイブ」「サウナ後のビールで追いととのい」などの宣伝がされているのを見掛けますが、体に相当な負担が掛かっていること頭に置きましょう。

最近では、サウナ後のダイブによる悲しい事故のニュースや、脱水症状によるヒヤリとした体験談を耳にすることも増えてきました。

自分に合った無理のないサウナスタイルを確立し、安全に楽しく「キャンプでととのい」を満喫してくださいね。

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