100円ショップのギアだけでキャンプ飯をつくってみた!驚いたのはコスパだけじゃない

公開日:2022 / 03 / 13
最終更新日:2022 / 03 / 13

100円ショップで買えるキャンプ道具の充実ぶりがキャンパーの間で評判です。

ダイソーから、使いやすい1合炊きメスティンが販売され話題になっていましたが、今回スタッキングできる、ポケットストーブミニが発売されたという情報を得たので、さっそく使ってみました。

ポケットストーブなどソロ向けにも使いやすいサイズ感のギアも


メスティンと言えば、1.8合炊きのサイズのものが主流ですよね。

一方、ソロキャンパーを中心に1合炊きサイズを望む声は以前からありました。

そんな中、ダイソーが手頃な価格で1合炊きサイズのメスティンを販売。瞬く間に人気になり、完売する店舗が続出するなど、大きな話題になっていました。

その1合炊きメスティンにスタッキングできる、オリジナルサイズのポケットストーブがダイソーから登場。さらにソロキャンパーにとって痒い所に手が届くようなアイテムのラインナップも充実。

もちろんダイソーだけでなくセリアなど他の100円ショップもキャンプ向け製品に対する本気度が感じられます。

揃えた“100均”ギア


100円ショップ、通称“100均”のキャンプギア。今回は以下の通り揃えてみました。

ちなみに100円ショップと言いながらも、定価が100円以上の製品も数点あります。大変リーズナブルなことには変わりありません。

DAISO(ダイソー)

1合炊きメスティン(500円)、燃料用五徳(100円)、アルコールストーブ80ml(300円)、40ml(200円)、ミニ鉄板(100円)、ポケットストーブミニ(300円)、ミニまな板(100円)、マッチケース(100円)、調味料入れ30ml(100円)、折りたたみコーヒードリッパー(100円)、化粧ポーチ(300円)

Seria(セリア)

クッカークリップ(100円)、ソロテーブル(100円)、ミニBBQトング(100円)、焚火用シート(100円)

驚きの収納性


ソロテーブルと焚火用シート以外の上記のギアが、ダイソーの化粧ポーチにちょうどよくパッキングできてしまいました。

本来と違った用途でも、工夫しだいで使えてしまうのが“100均ギア”のいいところです。

実際にソロキャンランチを作ってみた


100均ギアを使ってワンプレートランチを作ってみましょう。本日のメニューはこちら。

・1合メスティンで炊き込みご飯
・ミニ鉄板でポークソテー
・1.8合メスティンで温野菜
・ドリップコーヒー


上記で挙げたメスティンや鉄板、ドリッパーに加えて、アルコールストーブ2個と、ポケットストーブ、五徳で調理しました。

この日の気温は10度で弱い風があったので、途中からアルミ板風防を使用しました。

アルコールストーブは、低気温でも安定して使える火器ですが、火力は弱いので状況に応じて風防を利用することをお勧めします。

では、今回のレシピを紹介しましょう。

1合メスティンで炊き込みご飯

材料

・米 1合弱(具材が入る分、1〜2割ほど減らします)
・水 米と同量
・鶏もも肉 30g
・根菜類 10〜20g(レンコンや人参、牛蒡、芋など)
・白だし 小さじ1
・みりん 小さじ1
・しょうゆ 小さじ1
・塩 ひとつまみ

【POINT】
材料はキャンプ前日にカットしておき、一食分ずつジップロック等に小分けして、冷凍しておくと便利です。

調理手順


1、米は1時間ほど水に浸しておきます。
※筆者はキャンプに出かける前日に水に浸しておき、ザルで水を切ってポリ袋に小分けしておきます。

2、鶏肉は一口大にカットし、野菜類は細かくカットします。
※あまり大きいと火が通らないので、人参や牛蒡などの火の通り難い食材ほど、細かくカットしましょう。

3、1合メスティンにクッキングシートを折って敷き、そこに材料を全て入れる。

4、蓋をしてポケットストーブにセット。アルコールストーブ80mlで着火。

5、20分前後で燃え尽きるので、その後メスティンをタオルなどで包んで10分ほど蒸らして出来上がり。

【POINT】
鶏肉を使用していますが、一緒に鴨肉の脂身を入れるとコクが増しておすすめです。筆者は近所のスーパーでスープ用の鴨肉を購入して冷凍し、使う分だけ持って行きます。

ポークソテー

材料・必要な道具

・豚ロース 100g
・オリーブオイル 小さじ1
・ワインビネガー 小さじ1
・醤油 小さじ1
・塩 ひとつまみ
・コショウ 少々

【POINT】
ワインビネガーが無ければ、ワインや調理酒とお酢で代用可能です。

調理手順


1、ポケットストーブにアルコールストーブ40mlをセットし火を点ける。

2、ミニ鉄板をセットし、熱する。

3、充分加熱したら、豚肉を焼く。

4、焼き目がついたら、ひっくり返す。

5、その間にオリーブオイル、ワインビネガー、しょうゆ、塩、コショウをカップで混ぜ、タレを作る。

6、肉が焼けたら、タレをかけて完成。

※アルコールストーブは火力が弱いので火の通りに注意してください。

温野菜

材料

・カリフラワー 50g
・ニンジン 50g(筆者は今回紫ニンジンを使用)
・水 大さじ3

調理手順

1、メスティンにクッキングシートを折って敷き、クッキングシートの下に水を入れる。

2、クッキングシートの上に野菜を置き、メスティンの蓋をしめます。

3、アルコールストーブ40mlでセットし点火。10〜13分で燃え尽きたら出来上がり。

今回、紫ニンジンを使用したので、蒸し上がりの発色が紫色になっております。

ちなみにメスティン用の蒸し網も売っていますのでそちらを使用しても大丈夫ですが、あえて筆者はクッキングシートで代用しています。

クッキングシートは使い終わったら焚き火で燃やせるので荷物にならないことと、メスティンに汚れがつきにくく拭くだけで綺麗になるので一石二鳥なんです。

実際に使ってみての感想

ダイソー 1合炊きメスティン、ポケットストーブ


使ってみての感想として、1合炊きメスティンに様々なギアがスタッキングできる、というユーザー目線のアイデアに関心しました。

特に「ポケットストーブをちょっと小ぶりにしてみて1合メスティンにスタッキングできるようにしてみよう」と言う姿勢は、とても好感が持てます。

以下の写真はキャンパーに人気のエスビットと同寸サイズのポケットストーブ(下)と今回使用したダイソーのものを重ねて撮影したものです。横幅は同じで奥行きが5mmほど小さくなっています。

機能的には全く問題なく使え、むしろスタッキングできる事を考えると、軽量やコンパクトさにこだわるキャンプーにはかなり使えるギアという印象でした。

ダイソー アルコールストーブ 80ml/40ml

正直アルコールストーブは、トランギアのような定番ギアと比べて、使用に不安を感じていました。

しかし燃料の扱いをきちんとすれば、炎の立ち上がりも問題なく、40mlで13分前後、80mlで20分前後燃えてくれました。

注意書きには、燃料は2/3以上入れ、1分以上放置してから点火するよう記載がありました。これは初心者が見落としがちな、アルコールは気化するということ、さらに数滴こぼれたアルコールへの引火防止、の点からとても大事な情報です。低価格な製品でもきちんと考えられていますね。

ひとつ残念なのは、アルコールストーブの中にパーツがある為、トランギアやエバニュー製品のように燃料の残量が見えない点。逆に言えば定番製品にはそういったメリットがあります。

セリア ソロテーブル


ソロテーブルは、超軽量のキャスケードワイルドが本家だと思います。

セリアで購入したものは、素材の頼りなさはありますが、それは軽さに特化した本家も同様です。

テーブルに展開した時には、ある程度のしっかり感があり、これで100円とは侮れません。

低価格だからこそきちんと扱おう

正直に言えば期待値が低かった事もあり「ちゃんと使えるじゃん!」と予想の上を行かれた感覚でした。

ただ、キャンプギアは、ギア開発のバックグラウンドやストーリー、製品コンセプトやデザインの雰囲気、何より所有する満足感も大事だと思います。基本的にはどの“100均ギア”もコピー感は否めず、その点で所有する満足感は低いかもしれません。

実際、河原やキャンプ場に使い捨て感覚で低価格のキャンプギアをそのまま放置していくようなユーザーも問題になっています。捨てていくのはモラルの問題であり、ルール違反は言語道断です。状況や道具の種類によって、安い道具を使い捨てにするのは、ユーザーの考え方によるので一概に悪とは言えませんが、ルールやマナーを守って処分するのが大前提です。

一方で、このような低価格なギアは、初心者がキャンプギアを揃える時に敷居を低くしてくれます。

最初はいくつかのギアを100円ショップで揃え、きちんと手入れをして使っていく“行為そのもの”までも楽しんでみるのはどうでしょうか。そして自分のキャンプスタイルが見えてきた時、それにあったお気に入りのギアを手に入れた方が、自分のストーリーも上乗せできます。

今回ご紹介した100円ショップのギア。低価格だからこそ、使用するキャンパーさんによって、より値段以上の価値を見出せるようになるかもしれませんね。

気になる方はぜひ100円ショップを覗いてみてください。

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森山 敦士

目黒区在住の1児の父。
事業経営をしつつ兼業主夫として、子育てや各種ボランティアなどにも携わる。息子が大人になる時、より良い社会にする為に、社会人の働き方や人生のマネージメント相談にのったりもしています。

小さなオープンカーに荷物を積み込んで、息子と二人でキャンプやカヤック、BMXやMTBなど、アウトドアを駆け回るアラフィフです。

Facebook:https://www.facebook.com/atsushi.moriyama.7

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