【キャンプでつくる世界のレシピ vol.5】ライムの酸味と辛さでお酒が進むジャマイカ料理 ジャークチキン

公開日:2021 / 05 / 02
最終更新日:2021 / 05 / 21

ジャークチキンはカリブ海にあるジャマイカで愛される料理。スパイシーで酸味のきいた鶏肉のグリルで、夜になるとドラム缶で作った焼き台の屋台が町のあちこちに出されます。

アメリカでも人気があり、ハンバーガーのバンズにはさんで食べられるほか、バーベキューでも定番の料理となっています。

辛くて酸っぱい、南の国のジャークチキン

それぞれの店で秘伝の配合がありレシピは様々ですが、オールスパイスという中南米が原産の甘い香りのするスパイスに、ライムの酸味、そしてスコッチボネットというとても辛い唐辛子が入るのが共通点でしょうか。

スコッチボネットはハバネロによく似た唐辛子で、ハバネロと同じくらいの辛さがありフルーティーな味が特徴です。

今回はこの基本の調味料に、ラム酒ときび糖などのブラウンシュガーを加えて風味豊かに仕上げます。
オールスパイス、ラム酒、ブラウンシュガーの甘い香りに、唐辛子の辛さとライムの酸味が加わることで食欲を増進させる、南国らしい味つけの料理です。

オールスパイスやスコッチボネット、ラム酒などを特別に用意するのは難しいかと思います。置きかえられる材料も紹介していきますので、手に入る材料で挑戦してみてください。

つけあわせの定番ライス&ピーズ

ジャークチキンと一緒によく食べられるのが、お米とキドニービーンズをココナッツミルクで炊いたライス&ピーズ。

ココナッツと豆のホクホクした香りが合わさると、少し里芋のような素朴な香りとなります。ジャマイカではお米のほかに芋類を主食として食べることも多いため、なじみのある味つけとなるのでしょうか。

このライス&ピーズを添えることで、印象がガラリと変わり一気に南国感が増しますので、ぜひ一緒に作ってみてください。

材料(2人分)

ジャークチキンの材料

  • 鶏もも肉:1枚(約350g)
  • ライム:しぼり汁 1/2個分(約大さじ2)
  • 長ねぎ:1/3本(約30g)
  • ニンニク:1/2粒(約2g)
  • 生姜:1cm(約20g)
  • オールスパイス:小さじ1(約6g。なければガラムマサラ)
  • 一味唐辛子:小さじ1/2(あればハバネロやスコッチボネットのホットソース)
  • 黒胡椒:小さじ1/2
  • ラム酒(茶色いタイプ):大さじ1(なくてもよい)
  • ブラウンシュガー:小さじ2(キビ糖、三温糖、黒砂糖など。なければ上白糖)
  • 荒塩:小さじ1弱(細塩なら小さじ2/3)

スコッチボットは手に入りにくいため、一味唐辛子におきかえています。辛いのがお好きな方は、ハバネロやスコッチボネットの入ったホットソースにかえるとより本格的な味わいになります。また、出来上がりにホットソースをつけて食べるのもおすすめです。

レシピの唐辛子の量はそれほど辛くない“ピリ辛”にしていますので、お好みにあわせて調節してください。

オールスパイスは、ナツメグ、クローブ、シナモンを合わせたような香りのするスパイスです。

ナツメグを使うハンバーグや肉の煮込み料理などに合うのですが、なかなか使う機会が無く余らせてしまうことが多いため、もし使いきれないようなら、カレーなどにも使えるガラムマサラで代用するとよいと思います。

香りが近いものをあげるとすれば、S&Bのロイヤルマサラや、ギャバンのガラムマサラ (マイルド) タイプになると思います。もし新しく買う場合に迷ったら候補に入れてみてください。

ラム酒はなくてもかまいません。

ブランシュガーはキビ糖、三温糖などの茶色い砂糖。黒砂糖があると香りに特徴が出るためおすすめです。

ライス&ピーズの材料

  • キドニービーンズ 水煮:100g 前後
  • 長ねぎ:1/3本(約30g)
  • ニンニク:1/2粒(約2g)
  • 米:1合(容量180cc、重さ150g)
  • ココナッツミルク:125cc
  • 水:75cc(ココナッツミルクと合わせて200cc)
  • 荒塩:2つまみ(約2g)

ココナッツミルクの缶を買うと余らせてしまいがちですが、紙パックの250mlサイズのものや、水に溶かして使うパウダータイプもありますので、もし見つかれば使ってみてください。

もし、余ってしまったらココナッツミルクを茹であずきにかけるのもおすすめ。ベトナムなどでよく食べられる組み合わせです。茹であずきの缶詰も一緒に持っていくと、簡単に食後のデザートを楽しめます。

その他のつけあわせの材料

  • パプリカ:1個
  • ライム:1/2個

作り方

ジャークチキンの作り方

  1. ニンニクと生姜はすりおろし、長ネギはみじん切りする。全ての材料を混ぜて、1晩~1日鶏肉を漬け込む。

    ここまでは家で仕込んでもよいでしょう

  2. つけあわせのパプリカを縦に4等分してヘタと種を取り除く。
  3. スパイスが焦げやすいため火の強さは少し弱めで。鶏肉は皮目から少し焦げ目がつくまで焼いてから裏返し、中心に火が通るまでしっかりと焼く。
    パプリカも皮目から焼きはじめ、柔らかくなるまで焼く。

    鶏肉は触るとぶよぶよとした感触の場合はまだ中心が生、しっかりと跳ね返る弾力を感じれば火が通っています。
    家で作る場合には、魚焼きグリルやフライパンなどで焼いてください。

ライス&ピーズの作り方

  1. すべての材料を鍋に入れる。ニンニクはすり下ろさずそのまま入れる。
  2. ふたをして弱めの中火で20分炊く。(もし、焦げた匂いがしたら途中で火を止め、時間までおいておく)
  3. 底をみて水分がなくなっていれば、全体を混ぜ合わせ火を止める。
    ふたをして5分蒸らしてできあがり。

ジャークチキンはご飯と一緒に食べるほかにも、お酒のおつまみとしてもよく合います。
ビールやハイボールはもちろん、料理に使ったラム酒とライムをコーラで割った「キューバ リブレ」を合わせてみてはいかがでしょうか?

キューバ リブレの材料

  • ラム酒:大さじ3
  • ライム:しぼり汁 1/4個分(約大さじ1)
  • コーラ:お好みの濃さに合わせて200cc位

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小笹 翼

LANTERN 編集部の料理担当。

読む本の9割が料理本のレシピ本マニア。食べたことない料理や食材は Do It Yourself の精神で生きてます。

今まで読みためた知識を活かして、分かりやすく再現しやすいレシピを書きたいです!

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