【フードフォトグラファーがレクチャー】「映えるキャンプ飯写真」を撮る方法と“映えさせる”コツ

公開日:2021 / 08 / 14
最終更新日:2021 / 08 / 18

映えるキャンプ飯の撮り方

キャンプに出かけてアウトドアごはんを作ったら、写真を撮ってSNSで発信したり、家族や友人においしそうな写真を送ったりしたいですよね。

でも撮った写真がイマイチ・・・。きれいに写真を撮りたいけれど、なかなか上手に撮れない、なんてことはないでしょうか。

今回の記事では、フードフォトグラファーとして活動している筆者が、見た目よくおしゃれな「映えるキャンプ飯写真」を撮るために、押さえておきたいポイントや、映えさせるためのコツをいくつかご紹介していきたいと思います。

料理のおいしさを写真で伝えたい、映える写真を撮りたいと考えている方は、ぜひ記事をチェックしてみてください。

【映えるキャンプ飯写真のコツ~その一】「水平垂直」を意識する

映えるキャンプ飯の撮り方
ネット上にアップされている料理写真でよく目にするのが、角度を変えて斜めに撮影している写真。

カメラやスマートフォンを左右どちらかに傾けて撮影すると、写真の中のお皿やグラスが傾き、かなり違和感のある写真に仕上がってしまいます。

料理写真については「目で見た状態を同じようになるよう撮影する」というのが基本になります。テーブルの上に載っている料理やドリンクが傾いている状態というのは普段生活していて目にすることがほぼないため、パッと見たときに違和感を感じてしまうのです。

違和感を感じない写真を撮影するために、料理撮影の際にはできるだけ「水平垂直」を意識して撮影することがとても大切になります。

写真の中のお皿は横に平らな状態で映っていますか。グラスは縦まっすぐの状態になっているでしょうか。撮影しながら確認をしてみてください。

ちなみに「水平垂直を意識して撮影しているのに、高さのあるグラスやワインボトルが傾いてしまう」というときには、スマートフォンの場合は撮影時に2倍程度に拡大(望遠レンズ使用)して撮影をしてみましょう。傾きが若干修正されると思います。

カメラの場合も広角レンズではなく、望遠レンズを使うことで傾きが修正されます。ぜひ試してみてください。

【映えるキャンプ飯写真のコツ~そのニ】スマホ撮影は「グリッド線」を活用する

映えるキャンプ飯の撮り方
水平垂直に気をつけて撮影をする際、スマートフォンならカメラの機能にある「グリッド線」をオンにして撮影するのがオススメです。

グリッド線をオンにすることで、上の写真のように画面内に縦横の線が表示されます。この線を基準として、水平垂直を意識したり、被写体の位置を調整して撮影することが可能になります。

グリッド線はスマートフォンの設定画面から、カメラの設定を開き「グリッド線」と表示されている箇所をオンにすることで表示することができますよ。

カメラの設定はいろいろありますが、とりあえずは「グリッド線をオン」にし、「フラッシュをオフ」にする、この2点のみ設定しておけばOKです。

【映えるキャンプ飯写真のコツ~その三】撮影は「逆光」か「サイド光」で

映えるキャンプ飯の撮り方
日中の屋外の撮影ではある程度の明るさが確保されるため、撮影時の「太陽の位置」をあまり気にすることはないのですが、木陰にいたり車の横にテーブルを出してテーブルに影が出る場合には、ほんのすこし注意が必要です。

学生時代に集合写真を撮影する際、被写体(自分自身)が太陽に向かって立っている必要があり、眩しかったという思い出が筆者にはあります。

実はこれが「順光」と呼ばれ、被写体に正面から太陽光が当たっている状態となります。順光で撮ることで顔が影で暗くなることなく、しっかりと撮影することができるんです。

しかし料理写真を撮影する場合は、集合写真とは違い「順光」ではなく、その逆にあたる「逆光」または、料理の右左どちらかから光があたる状態の「サイド光」で撮影するのが適しています。

順光で撮影すると、料理自体が平面的になりのっぺりとした印象になってしまうのですが、料理の後ろ(逆光)、または横から(サイド光)の光で撮影することで、料理自体に立体感を出すことができ、とてもおいしそうに映すことが可能となります。

後ろからの光で手前が暗くなり過ぎてしまう場合は、手軽に撮れるサイド光で撮影をするか、撮影後に、写真の編集画面から「シャドウ」を上げましょう。影になった部分を明るくし、暗く黒く潰れてしまった部分を明るくすることができますよ。

【映えるキャンプ飯写真のコツ~その四】「カトラリー」を画角内に入れて、写真に動きを出す

映えるキャンプ飯の撮り方
できあがった料理を撮影する際、料理が乗った食器だけをパパッと撮影してしまうことはないでしょうか。

「自分は写真に映りたくない」「料理だけを撮影したい」というとき、ついつい料理を単体で撮影し、動きのないさみしい印象の写真になりがちです。

そんなときは、料理を盛り付けた食器の周辺に、使用するカトラリーを置いて撮影をしてみましょう。料理だけでさみしい印象だった写真にすこし動きを出すことができ、「これからこの料理を食べる」というイメージをプラスすることができます。

カレーやパスタ、焼きそばなど特に一品料理を撮影する際に使えるテクニックのひとつ。カトラリー以外にも、マグカップやグラスなどを画角内に追加することで、ちょっとさみしい印象の写真も動きのあるおいしそうな写真に仕上がります。

【映えるキャンプ飯写真のコツ~その五】「色鮮やかな食材」を多用する

映えるキャンプ飯の撮り方
料理写真を映えさせるのに1番簡単なテクニックとしてオススメなのが、料理自体に色鮮やかな食材をたくさん使用することです。

キャンプなら、キャンプ場近くの道の駅やスーパーなどで、色鮮やかな野菜をたくさん入手することも可能ですよね。

ポイントとしては「赤・緑・黄色」の3色が入るように食材を選んでみましょう。プチトマトなどは一般的な赤いものだけでなく、黄色と赤の2色入りのものを選んで使用することで、写真の色鮮やかさがかなり違ってきます。

赤は他に赤パプリカやラディッシュ、いちごやりんごなどのフルーツでもOK! 黄色はたまごやとうもろこしを焼いてプラスしても良いですね。

緑の野菜はたくさんありますが、葉野菜やきゅうり、ズッキーニ、アスパラなどが手軽に使えておすすめです。

色鮮やかな野菜にメインの肉料理をどーんとプラスすれば、アウトドアらしい色鮮やかなキャンプ飯写真になりますよ!

【映えるキャンプ飯写真のコツ~その六】「ファブリック」も上手に使って

映えるキャンプ飯の撮り方
キャンプ飯を撮影するときに、料理やドリンク・カトラリーと一緒に、ランチョンマットやキッチンクロス、テーブルクロスなどのファブリックを使用してみましょう、

ファブリックを使用することで、ファブリック自体の色を写真にプラスすることができますし、さみしい印象の写真をちょっとおしゃれに仕上げることが可能になります。

ぜひ料理や食材の色合いに合わせてお好みのファブリックをチョイスし、撮影に使用してみてください。

ファブリックを使って撮影する際には、「ある程度自然な状態で画角内にファブリックが入っている状態」というのが1番望ましくはあるのですが、特にキッチンクロスなどは、調理に使用途中でくしゃくしゃになった状態になりがち。

せっかくおしゃれな写真を撮りたいのに、ファブリックがくしゃくしゃだと写真全体が汚らしい印象になり、せっかくのおいしそうなキャンプ飯も台無しになってしまいます。

ファブリックは、上の写真のように「意図的にすこし折った状態」で撮影するのが、1番簡単でオススメです。

ポイントを押さえて「映えるキャンプ飯写真」を撮ろう!

映えるキャンプ飯の撮り方
今回は、キャンプ飯写真をきれいに撮影するポイントや、映えさせるコツをいくつかご紹介しました。

料理写真には「順光ではなく逆光かサイド光で撮影する」など、他の写真撮影とは違う独自のポイントがいくつかあります。そういったポイントを押さえておくだけで、いまよりも写真がグッとよくなるんです。

それらのポイントに「映えさせるためのコツ」をいくつかプラスすることで、SNS映えする素敵な写真に仕上げることができます。

ぜひ今回の記事を参考に、家族や友人に見せたり、SNSなどにアップしたくなるようなおいしいキャンプ飯写真を撮影してみてくださいね。

おすすめ記事

haru.

東京出身、箱根ー北軽井沢二拠点生活中のフリーランスライター/カメラマン。

長年の主婦経験や資格、車中泊体験を生かし、複数のWebメディアにて料理・生活・バンライフ・アウトドア・カメラ関連の記事を執筆中です。

夫婦でデザイン・DIYしたバンでのお出かけの様子をTwitter(@harurun0119)やYouTubeチャンネル「箱根移住夫婦の休日バンライフ」にて発信中。

インスタグラム:https://www.instagram.com/colorful.haru_tk19/

haru.の記事一覧