余裕の広さと通気性、炎天下でも涼しく!テントファクトリーの「2Rスクリーンテント アオバ」の実力を検証

公開日:2020 / 10 / 05
最終更新日:2021 / 09 / 27

3本のポールを交差させて設営する、テントファクトリーの大型2ルームテント「AOBA」シリーズ。昨年までラインアップされていた「2RスクリーンテントAOBA 500」を廃止して、人気のあったひとまわり小さい「2RスクリーンテントAOBA 450」の1モデルに集約。それをバージョンアップさせたのが、新生「2Rスクリーンテント アオバ」です。

ではどのような点がバージョンアップされたのか、従来モデルから踏襲されている機能とともに、紹介していくことにしましょう。

魅力いっぱいの基本機能をチェック!

「2Rスクリーンテント アオバ」の大きな特徴は、前後・左右・天井の5面にメッシュパネルを装備した「5サイドメッシュ」構造。


メッシュパネルは非常に広く、暑い夏でも高い通気性を確保します。


もちろん雨や風をしのぐために、パネル全面を閉じることもできます。そんなときでも十分な換気ができるよう、ルーフの2カ所にベンチレーションを装備しています。


大きなメッシュパネルを備えているのは、アウターテントだけではありません。吊り下げ式のインナーテントにもまた、大きなメッシュパネルが4面に装備されています。


暑い真夏のキャンプでも、アウターのメッシュパネルとともにインナーのメッシュパネルを全開にしておけば、通気性は抜群。気持ちよく眠ることができます。


従来モデルから好評だった「インナーテントポケット」も、もちろん装備しています。意外と置き場に困ることが多い小物も、楽に整理することができます。


インナーテントを吊した状態での前室は、4人分のリビングをセットしても余裕の広さです。これなら4人家族でのキャンプでも、タープいらずで楽しめますね。


さらにゆったりとしたリビングを作りたければ、キャノピーを張り出してタープのようにすることもできます。


しかしこのテントは、これだけにとどまりません。キャノピーをさらに伸ばすことができる「延長キャノピー」を装備しています。キャノピー両サイドにあるファスナーを開けるだけで、フロントキャノピーを倍の大きさにすることができるのです。


延長したキャノピーを日よけにすることで、テント前方から降り注ぐ強い日差しを遮ることができるので、リビングに日差しが届かず快適に過ごせます。


こんな装備が満載の「2Rスクリーンテント アオバ」を支えているのが、φ19mmの極太アルミポールです。一般的なテントポールよりも太いので強度が高く、3本という少ない本数でもテント本体を支えることが可能です。

これによって総重量が軽くなっただけでなく、コストダウンによる低価格化や、設営・撤収のしやすさも実現しています。

バージョンアップでココが進化!

ここまで紹介してきたのは、「2Rスクリーンテント アオバ」が従来モデルから踏襲した機能。これだけでも魅力的ですが、今回のバージョンアップで追加された新機能は、さらに魅力的です。それではその新機能を紹介していきましょう。

生地をリップストップに変更

これまでフライシートに採用していた生地は、75デニールのポリエステルタフタ。しかし今回のモデルから、68デニールのポリエステルリップストップに変更されています。

これにより、生地の強度を保ちつつ薄くすることができたので、総重量が軽くなりました。軽くなったぶん設営や撤収が楽になるほか、ポールにかかる負荷も抑えられています。

トップルーフがブラックコーティングに

フライシートの天井部に装着する「トップルーフ」もバージョンアップしています。


テント生地を紫外線から守って劣化を防ぐUVカットコーティングを、シルバーからブラックに変更。UVカット性能は今までと同等ですが、ブラックとなったことで遮光性が向上しています。

またルーフが二重になることで、暑い夏でもテント内の気温上昇を抑え、寒い冬には結露を軽減。一年を通じて快適に過ごすことができます。

ランタンフックを増設

広々とした前室リビングを広範囲に照らせるよう、ランタンフックを1カ所から2カ所に増設。テント中央と出入り口付近にレイアウトしたことで、光の演出も楽しめるようになりました。

テント内なので、当然ですが火気厳禁。使用できるのはLEDランタンのみで、LPガスやホワイトガソリンを燃料とした燃焼式のランタンは使用できません。テントを燃やしてしまうだけでなく、一酸化炭素中毒の危険性もあるので、絶対に持ち込まないように。

ストラップをストライプに変更

さらにガイドロープを引くストラップやグランドテープをブラック単色からストライプに変更。見た目のかっこよさもさることながら、視認性も高くなっているので、グランドテープに脚を引っかけてしまうリスクも低減しています。

差し込みピンをロックピンに

フライシートとポールを接続するためのピンをロックピンに変更しています。これにより、設営中にピンがポールから外れにくくなったので、スムーズな設営が可能となりました。小さな変更点ではありますが、設営がしやすさは大幅にアップしています。

実証! 炎天下でテント内は3.2℃も涼しくなった!

そんな「2Rスクリーンテント アオバ」の最大の特徴は、テント内でも爽やかな風を感じられる快適性。では、どれだけ涼しく過ごせるのかを検証してみましょう。


まずはトップルーフなしで、フルクローズの状態で室温を測ってみました。

その結果、外気温が38.3℃のときの室温は、なんと50.3℃! 閉め切った環境では、まるでサウナのような状態になります。


では、トップルーフを付けてフルメッシュにした場合はどうでしょう。


外気温が38.9℃での室温は35.7℃。通気性をよくしたうえでトップルーフを装着すると、外気温より3.2℃も下がりました。

テント内に入ったときも「あ、涼しい!」と思うほど温度差が感じられます。トップルーフのかかっていないサイドパネルに手を当てると、ほんのりと温かく、熱を持っていることがわかりますが、トップルーフに覆われた天井付近は、熱を感じることはありませんでした。

抜群の通気性を誇る「5サイドメッシュ」と、遮熱性のある「トップルーフ」のおかげで、テント内が涼しくなることがわかりました。これなら残暑の厳しい秋口でも、快適に過ごすことができそうです。

【注意】記事内でトップルーフの効果性は確認できますが、取材日の一例となります。設営時の天候・諸状況によってそこまで効果が発揮されない場合がございます。

スクリーンタープモデルも登場!

実は2020年モデルから、インナーテントが付属しないスクリーンタープモデル「2Rスクリーン アオバハウス」がラインアップされています。

「すでにテントは持っているので、使いやすいスクリーンタープがほしい」「日帰りのBBQやデイキャンプのリビングに」というニーズに応えたラインアップです。


インナーテントは付いていませんが、グランドシートは付属しているので、お座敷スタイルのデイキャンプが可能。さらにテント泊をしたくなった場合は、オプションのインナーテントを追加すれば「2Rスクリーンテント アオバ」にすることも可能です。

またサイズはゆったりとしているので、インナーテントの追加ではなく、小型テントを入れ込んでの「カンガルースタイル」を楽しむこともできます。

2020年モデルでさらに進化したアオバシリーズ。テントの新規購入や買い替えを考えている人は、候補に挙げてみてもいいかもしれませんね!

※クラシックLEDランタンの在庫は現在シルバーのみです。

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牛島 義之

アウトドア雑誌の副編集長職を経て、フリーエディター&ライターとして独立。以降、アウトドアをはじめ、グッズ、クルマ、旅行、ペットなど、レジャー関連を中心に、さまざまなジャンルで執筆活動している。

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