秋の紅葉シーズンになると、どこかへ紅葉を見に行きたくなりますよね。しかし、紅葉の名所に行くと人混みに巻き込まれて疲れてしまうことも。
そうならないためには、事前にしっかり情報を集めておくことがポイントです。
今回は近年紅葉シーズンの登山客が増え続けている雨飾山について、知っておくべき8つの事柄を紹介いたします。
雨飾山について知っておくべき8項目
1.雨飾山ってどんな山?
2.小谷温泉ルート登山口までのアクセスは?
3.雨飾山の難易度はどのくらい?
4.小谷温泉ルートはどんな登山道?
5.雨飾山は紅葉に染まるとどんな感じ?
6.紅葉シーズンは登山道に行列ができるって本当?
7.安全な登山の為に小谷村が取った対策って?
8.混雑を避けるにはどうしたら?
1.雨飾山ってどんな山?
雨飾山は新潟県と長野県にまたがる妙高戸隠連山国立の中に位置し、標高1,963mの日本百名山のうちの一つ。
頂上からは日本海や北アルプスを一望することができます。
2.小谷温泉ルート登山口までのアクセスは?
新潟側と長野側とルートがありますが、今回は小谷温泉ルートと呼ばれるルートについてご紹介します。
小谷温泉ルート登山口は、国道148号線から小谷温泉口という交差点から車で30分ほど上がった先にあります。
登山口の目の前に村営の無料駐車場があり、駐車場のすぐ横には雨飾高原キャンプ場があることから利用者の多いルートです。
雨飾高原キャンプ場の登山者用テントサイトを利用する場合は、事前予約は必要ありませんが、利用に際し雨飾高原キャンプ場のHPなどで最新の情報を確認しておくようにしましょう。
3.雨飾山の難易度はどのくらい?
雨飾山は標高1,963mとそれほど高くはなく、ルートもほぼ一本道のため難易度は高くないと言えるでしょう。
しかし、ロープやハシゴを使うほどの急登やガレ場が数カ所あり、滑落や転倒事故が発生しやすいため、決して油断せず、しっかりとした装備と体調を整える必要があります。
標準コースタイムは5~7時間ほどで、登山ルートに宿泊施設やテント場は無いので日帰り登山が基本です。
4.小谷温泉ルートはどんな登山道?
小谷温泉ルートは登山口から入ると最初はウォーミングアップのような平坦な道がしばらく続きます。
その後はブナ林の中の登り坂を進みます。
のんびり周囲の木々を観察しながら、無理しないように休み休み歩きましょう。
ブナ林限界を越えると、荒菅沢(あらすげさわ)と呼ばれる沢に出ます。
7月下旬頃までは沢が雪に覆われていて、凍った雪の上を渡る必要があるので滑落しないように注意してください。
荒菅沢をこえるとキツい登りが続きます。
尾根に出たら見晴らしは良くなりますが、まだしばらく急登が続きます。
笹平と呼ばれる笹薮を下ればあともう少し。
最後のガレ場の急登を登れば、雨飾山山頂に到着です。
天気が良ければ、頂上から北アルプスや日本海が眼下に広がる大パノラマを見ることができます。
山頂から先ほど通った笹平を見ると、まるで女性の横顔のような形に見えます。
これは女神の横顔と呼ばれていて、最近は雨飾山に登った人がSNSで投稿する人が多く、人気の撮影スポットになっています。
5.雨飾山は紅葉に染まるとどんな感じ?
紅葉シーズンの雨飾山の様子を見てみましょう。
見渡す限りの山々が赤や黄色に染まった風景は本当に素晴らしく、登山客が多く集まるのも頷けます。
こちらは雨飾高原キャンプ場の管理棟から見える景色です。
しかし、雨飾山の登山道は急で狭く、普段でもすれ違うにはどちらかが立ち止まって譲らないといけないほど。もし過度に登山客が集中してしまうとどうなってしまうのでしょうか。
6.紅葉シーズンは登山道に行列ができるって本当?
こちらの写真は2020年に@akirachanさんが撮られた写真です。
雨飾山、山頂直下ものすごいすれ違い選手権でしたw
微動だにしてなかったからここから1時間はかかってるんでないかな?
段々雲が多くなって来たし、早出してよかった^_^ pic.twitter.com/bGlDfRjUre— akirachan (@akirachan99) October 18, 2020
ご覧ください、この行列の様子を。完全に足が止まっていて、どうにも動けない状況なのがわかります。
雨飾山山頂の手前には岩場の急登やハシゴがあるためすれ違いが困難で、最大90分ほどの渋滞が発生しました。その為早朝に出発したにも関わらず下りてくる前に暗くなってしまった方もいました。
これでは登山を楽しむどころの話ではない上に、いつ滑落や遭難または登山者同士のトラブルが起きても不思議ではありません。
7.安全な登山の為に小谷村が取った対策って?
安全な登山を楽しんでもらう為に、小谷村は2021年に交通規制と入山規制を行う対策を取りました。登山口までの道で駐車禁止区間を設ける規制と、午前8時以降の入山を規制するものです。
詳しくは小谷村観光連盟や雨飾高原キャンプ場の公式サイトを確認してください。
8.混雑を避けるにはどうしたら?
行列ができてしまうほど混む事、規制が行われる事を理解した上で、雨飾山へ紅葉を見に行くにはどうしたらよいでしょうか。
単純かつ最善の方法は、「週末を避けて平日に訪れる」しかありません。
特に混み合う土日の登山を避け、可能な限り平日に登山するように予定を組みましょう。
登山口までには、山田旅館、雨飾荘、雨飾高原キャンプ場と宿泊できる施設がありますので、そういった施設も利用して事前に情報を入手しつつ、体調を整えるのもよいでしょう。
混んでしまった場合、往復で7~8時間かかる可能性もあります。登山口の手前には携帯トイレの自販機がありますので、不測の事態に備えて携帯トイレを携行しましょう。
まとめ
誰でも紅葉がピークのタイミングを狙って見に行きたいものですが、だからといって事故やトラブルに遭って嫌な思いだけして帰ってきたのではせっかくの休日が台無しです。できるだけ事前に情報を集めて安全に登山や紅葉を楽しみたいですね。
紅葉に染まった秋の雨飾山へ、ぜひ一度足を運んでみてはいかがですか?