【アドベンチャーグルメ/水の郷小菅村(こすげ)】残された秘境はバリューの宝庫だった!

公開日:2019 / 02 / 15
最終更新日:2020 / 03 / 30

旅の途中で放置できないスポットを巡り、グルメや名産を発掘するアドベンチャーグルメ。
今回は奥多摩からさらに1時間ほど奥、“残された秘境”小菅村(こすげむら)のなにかと話題な道の駅こすげを探訪。

なにかと話題の残された秘境『小菅村』


こんにちは、アドベンチャーを求めてトリップするライターの夏野栄です。
アドベンチャーグルメとは各地をトリップする際中、放置できないスポットをRPGの街探索のごとく、バリューあるグルメや物産を楽しみ尽くす企画でございます。今回は渓流旅のベースキャンプを求めてなにかと話題の小菅村へ。僕の事前知識として「ヤマメの養殖に日本で初めて成功した」村でしたが、何かと話題を発信しているようでチェックしたいと思っていた地。小菅村の主要な機能が集中するのが『道の駅 こすげ』を探訪します。

車中泊可『道の駅 こすげ』はウェルカムだった


新たなスポットに到着した時のお約束、まずは基本スペックをチェック。2015年に誕生したばかりにしては、いや、新たに革新的に作られた道の駅だからこそ、明確にアクションをおこしているスポットのようです。

道の駅こすげ・ステータス

駐車場:普通車=93台、障害者用=4台、大型車=4台
トイレ:24時間
電源:あり
カフェ・レストラン:あり
ショップ:あり
無線LAN:あり
車中泊:『RVパーク道の駅こすげ』(有料車中泊エリアあり)
入浴施設:隣に温泉あり
ガソリンスタンド:なし
EV充電施設:あり(有料)
宿泊・休憩施設:周辺に民宿あり
その他:体験ブース『ふれあい館』、発電機OK、ペットOK


出ました車中泊OK!
「道の駅は国土交通省の規定で車中泊が禁止になった」そんなデマが流布しているのを目にしますがそれは誤り。基本的に道の駅はそれぞれ民間施設でルールはさまざま。「車中泊OK」「むしろ泊まっていって!」な道の駅だって全国に存在します。

そんな中、道の駅こすげのスタンスは明確、車中泊可能な有料エリアを設けています。なかなか先進の体制。有料でレギュレーションに守られたエリアなら堂々と車中泊できる安心感がありますね。

道の駅こすげなかなかのスペックです。「旅人ウェルカム!」なおおらかで人懐こい村のキャラが伝わってくるようなステータスとでもいいましょうか。「“道の駅のキャラ”はご当地民のキャラを表す」さっそく長居&リピートスポットになる匂いぷんぷんです。

『源流レストラン』もうネーミングから素敵


今回はフィールドでのバトル(釣り)後なので物産はあとまわし、即回復できる飲食店を捜索。するとありました、その名も『源流レストラン』。

ネーミングから素敵。個人的には時間が止まったような道の駅のフードコートとか店に入ってもぜんぜん人が出てこなくて後からお婆さんが入口から入ってきて「留守だったのかよ」みたいな食堂なんかも趣があって好きなんですが、意図されて誕生した道の駅こすげ、やはり革新的なコンテンツを装備しているみたい。即決で入店。

石窯を装備したイタリアン

道の駅のレストランと侮ることなかれ、店内に入った瞬間からガチ感が。単なるランチを出す店ではないことがひしひしと伝わってきます。本気の石窯を装備。

日本初『ヤマメのアンチョビ』に遭遇!

メニューを開くと早速ご当地ネタが目に飛び込んできました。それもただのご当地ものではなく「日本初」レベルのレアキャラ、『ヤマメのアンチョビピッツァ』。

アンチョビといえばカタクチイワシと相場が決まってますが、なんとあの渓流の美少女ヤマメたんをアンチョビにしてしまったという超絶贅沢なアンチョビなんです。ヤマメに近い魚は海外にもいますが恐らく世界でも初のアンチョビなのでは? このヤマメのアンチョビも小菅村の数あるバリューの一つ。道の駅こすげも源流レストランも村営ではありませんがある種「村策」なスポット。あれです、まるで某国の通信会社みたいなもんですよ。そりゃ油断できませんよ。源流レストラン、ふらっと入った道の駅の飲食店の域を超えているのがお解りいただけるでしょう。

メニューとして登場されたら土産で食べるまで待ちきれません。ヤマメのアンチョビピザに即決。そしてサラダをオーダーしましたよ。

サラダは地産の小菅野菜

さすがは「村策」、サラダもしっかり地産です。村でとれた小菅野菜によるサラダ。
日常からサラダ好きというわけでもない僕ですが、旅の土地では必ず地産野菜はいただきます。なんたって街のスーパーとは最も差が顕著、切り口が真っ白だったりするわけです。
小菅野菜、正解でした。みずみずしい葉ものがピチっと新鮮で、これが300円でサラダバー(ドリンクバー付き)で食べられる。ご近所なら毎週来るレベル。


そして登場したヤマメのアンチョビピザでございます。聞けば素材となるヤマメも小菅村漁協の養漁場産でメイドイン小菅村。そして小菅村といえばヤマメの養殖に日本で初めて成功したトップランナー。「神は細部に宿る」、小菅村のガチ感が細部を知れば知るほど伝わってきます。すべてにおいて真剣に向き合わねばならぬプロに相対してる感じ。
石窯から出したて焼き立ての熱々。チーズの濃厚なコクとアンチョビの旨味がぎゅっとつまった塩加減の組み合わせがもう強烈。厚手でふんわりもっちりな食感の生地が個性的で鮮やかな味たちをマイルドにまとめてその幸せを持続させちゃいます。この「いろいろよくできている」感。ヤマメのアンチョビは通常アンチョビにあるイワシの臭みがぜんぜん無くて軽い感じ。それがまた後を引きます。地産の野菜も止まらず、ピザ4:サラダ6な割合で食べて、バーを往復させていただきましたよ。大満足で旅の消耗が全回復。

だけじゃない小菅村

源流レストランはハイクオリティですがコンテンツの一つ、『道の駅 こすげ』はまだまだバリューに溢れています。継承したモノと新たな価値創造のどちらも大事にした結果、「残された秘境」は「先端のバリュー発信地」へと進化していました。

レガシーの富士種ジャガイモ


こちらは季節にもよりますが道の駅こすげでも販売されている『富士種ジャガイモ』。なんと江戸時代からの伝統品種とのこと。現在では生産者が減り、より貴重な存在になっているそう。ふらっと入った村の武器屋に伝説の鋼が売っていたような二度見感あり。


道の駅こすげ内では新鮮なとれたても各種手に入ります。周辺で自炊キャンプするならここで野菜をゲットすべしなスポット。食材をここで手に入れるだけで贅沢でご当地なキャンプ飯になっちゃいます。

お隣には天然温泉『小菅の湯』



道の駅こすげにはお隣に温泉があります。しかも温泉もただの温泉ではありません、「美人の湯」として知られるバリューある湯。世界的に珍しいレベルの高アルカリ性の源泉でお肌つるつる効果があるとか。「ベースキャンプに滞在してたら美肌になる」なんてなんかほんとすげー村でございます。

小菅村はバリューたっぷり旅人ウェルカム村!

常に新しいことを発信している地域というのはやはりまた訪れたくなります。RPGで進化する街にまた再び訪れたくなるのと同じ。今回ご紹介した小菅村のバリューは実はほんの一部、まだまだここでは書ききれないほどあるんです。詳細は『こ、こすげー!』という小菅村の情報発信サイトをチェックしてみてください。

釣りでもキャンプでも、奥多摩ルートで出撃する際にはもうリピート確定の地。ヤマメのアンチョビは通販でもゲットしようと思います。よく家でやるナンピザにのせたくてたまりません。それではいったん帰還します。また次回のアドベンチャーで!

紹介したスポット「道の駅こすげ」

住所:山梨県北都留群小菅村 3445番地
TEL:0428-87-0765
公式ホームページ:道の駅 こすげ
http://kosuge-eki.jp/

情報発信サイト:『こ、こすげー!』
https://ko-kosuge.jp/

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アウトドアライター&クリエイター夏野 栄

山岳部出身のアウトドアライター。数多くの紙面やWEBなどの媒体で活躍。湘南の牛舎ガレージのアートディレクション廉プロデュース担当も務める。自転車ビルダーでもある。

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