後付けできる注ぎ口「森乃雫」で極上のコーヒータイムを送ろう

公開日:2024 / 02 / 25
最終更新日:2024 / 04 / 17

アウトドアとコーヒーの相性はとてもよく、自然の中で淹れた一杯は格別です。豆を挽き、湯を注ぎ、香りや風味を嗜む時間は幸せに包まれます。

本格的なハンドドリップをし始めると、やっぱりギアにもこだわりたくなるもの。ミルやドリッパー、ケトル、カップなど多様な選択肢から、自分好みのコーヒーセットを構築していく楽しみがあります。

そこで今回は、コーヒーギア専門のガレージブランド「楽歩京都(らっぽきょうと)」に注目。手持ちのクッカーやマグカップに取り付けて使う注ぎ口「森乃雫(もりのしずく)」など、コーヒーファンにはたまらないアイテムの魅力に迫ります。

ガレージブランド「楽歩京都」とは?


京都市北区にある自宅兼工房を構える「楽歩京都」。代表・山口旭さん(67)が2019年秋に立ち上げたガレージブランドです。なんとも珍しいチタン製の後付け用注ぎ口・森乃雫など、ワンランク上のコーヒーギアを手がけています。


元々は半導体メーカーに勤めていたという山口さん。定年退職を機に健康維持のため里山や鴨川沿いを歩くようになりました。ふらりと訪れた先でコーヒーを淹れて楽しむうちに、ハンドドリップに使うギアの奥深さに惹かれていきます。そんな中、湯を沸かして注ぐためのドリップポットは、形状の特徴からかさばりやすく、持ち運びに適しているとは言えませんでした。


既製品よりもさらにコンパクトで収まりの良いギアを求めた山口さんは、「手持ちのクッカーやマグカップに注ぎ口を後付けしてはどうか」と発想をずらすことにしました。そうして約2年半かけて開発したのが森乃雫です。


当初は自分で使うために趣味として制作しただけでしたが、ブログで見た人から「ぜひ売ってほしい」という要望を受けて販売を開始。SNSなどで口コミが広がり、これまでに計約3,000個を売り上げ、国内をはじめ世界20ヵ国で愛用者がいるといいます。


山口さんは「まさかこんなにも国内外から反響があるとは思っていませんでした。じっくりと豆に湯を浸透させ、丁寧に丁寧に淹れたコーヒーを味わいたいと突き詰めた結果、多くの人の共感を得たのかなと思います」と控えめに語ります。

後付けできる注ぎ口「森乃雫」の魅力とは?


「森乃雫」はその名の通り、雫のように繊細な注ぎ心地を実現しています。サイズはちょうど親指くらいのW46×H27×D16mmとコンパクト、チタン製なだけあって重さ8.5gと非常に軽量な作りとなっています。カップにはマグネットで固定するため着脱もスムーズです。


原型となったのは、割り箸に爪楊枝を挟んだ注ぎ口でした。山口さんは「試しに作った簡易的なものでしたが、意外と細く湯が流れたのでこれはいけると思いました」と振り返ります。続いて、アイスクリームに付いてくるプラスチックのスプーンで少しずつ改良を重ね、思い通りにドリップできる構造を作り上げていきました。


完成形を拡大した模型を見てみると、かなり複雑な内部構造になっているのがわかります。まるで動物の頭蓋骨のような精巧な作りからは、山口さんが積み重ねてた試行錯誤の軌跡が垣間見えます。

表面張力、毛管力、サイフォン効果をうまく利用することで、注ぎ口から真下に垂らすように湯が落ちるようになっています。湯の量を減らしていけば雫のようにポタポタと落とすことも可能です。


この緻密な構造を可能にしているのが金属3Dプリンターの存在です。山口さんは「森乃雫のような形状を鋳物で成型するのは難しい。ちょうど金属3Dプリンターが普及し始めていたタイミングもあり、思い描いた通りのものができました」と話します。

山肌の造形が美しい一点モノの「​Art series」


通常の森乃雫シリーズとは打って変わって、山口さんが自らの手で研削加工を施し、酸化処理で色づけしたのが「Art series」です。これまでに、大胆なくり抜きで内部の水の流れが見えるデザインや表面に岩礁のようなまだら模様を付けるなど、創作意欲にかき立てられるままに一点一点手作りしてきました。


最近では、精進湖からの富士山の眺望に感銘を受け、地図や写真を参考にしながら富士山を再現。深く刻まれた谷や巨大な噴火口などが山肌に彫りこまれています。手作業で生み出された造形美は、思わず見とれてしまうほどの完成度です。


こちらはこれから削る予定という無垢の森乃雫。ここから​Art seriesを完成させるまでに半月~1ヵ月かかるそうで、どんな作品が生まれるのかは山口さん次第。あくまでも現品販売なので、気になる人はホームページやSNSでチェックしておくのがおすすめです。

超軽量!折りたたみ式ドリップハンガー「峰乃櫓(みねのやぐら)」


2022年11月に発売スタートしたドリップハンガー「峰乃櫓」。重さはわずか2.1g(ポーチ込み8g)と超軽量で、折りたたんで隙間に収納することも可能。ドリップバッグを使う人にはぴったりのギアです。


ドリップバッグをカップに直接かけて使うと、どうしても抽出中にバッグがコーヒーに浸ってしまいます。そこでバッグの位置を底上げするのに一役買うのが峰乃櫓。丁寧にドリップしたいこだわり派にはぴったりです。


「楽歩京都工房」というネームタグを縫い付けた収納ポーチも付属します。

<山口さんのコーヒーセット>


こちらは山口さんが普段から持ち出すコーヒーセット。マグ×2、森乃雫、峰乃櫓、ドリップバッグ、コーヒー豆、バーナー、充填式の燃料缶、コーヒーミルから構成されています。スタッキングしてみると、ほとんどがマグの中に収まってしまいます。

まとめ


「楽歩京都」のブランド名の由来は「楽しく歩く」。キャンプやハイキング、日常の散歩まで、気軽にコーヒーをミニマルで機能的なギアは、各取り扱い店やオンラインショップで手に入れることができます。気になる人はぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

「楽歩京都」基本情報

公式ホームページ:https://www.rappo-kyoto.com/
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/rappokyoto/
公式X:https://twitter.com/rappo_kyoto

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ブッシュトモロー

アウトドアライター。新聞記者を経てフリーに転身。アウトドア業界や野外活動の現場で取材執筆に携わる。主に夏は登山、冬は狩猟という生活スタイルで、ネタと獲物を日々追っている。
Twitter:@bush_tomoro

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