京都の老舗染屋が手がける和柄のキャンプギアでサイトを彩ろう

公開日:2024 / 02 / 03
最終更新日:2024 / 02 / 05

京都発の新進気鋭のアウトドアブランド「Okaju Camp Toys」。伝統工芸・京友禅の技法を用い、レトロモダンな和柄に染め上げたアイテムはまさに職人技の賜物。玉石混交のキャンプギア業界に一石を投じる”ホンモノ”の風格が漂います。

今回は、ブランドを手がけている老舗染屋「岡重」(京都市中京区)を訪問。看板商品であるランタンシェードをはじめ、それぞれのアイテムの魅力や作り手の思いを取材しました。

染物一筋170年の老舗が織りなす伝統美

画像:岡重提供

幕末の1855年、京都で和装呉服の染工場として創業した「岡重」。以来、豊かな色彩と絵画調の模様が美しい彩色技法である京友禅の技術を守り続けてきました。

時代の流れとともに着物需要は減少しているものの、バッグやスカーフなど新しい分野に伝統技術を落とし込むなど、固定概念にとらわれない発想でモノづくりに取り組まれています。

そんな中、同社で企画やデザインを担う河村英敏さんが目を付けたのがキャンプギアでした。幼少期からボーイスカウト活動を通してアウトドアに親しんできた河村さん。現在はホンダのモンキー(50cc)にまたがり、近隣のフィールドに通ってキャンプを楽しんでいるそう。

河村さんは「一般の人の目に触れる機会があまりない伝統工芸ですが、キャンプをきっかけに若者や家族連れなど新しい層に興味をもってもらえるのではないか」と考え、2022年春に「Okaju Camp Toys」を立ち上げました。

これまでに、ランタンシェード、ガス缶カバー、コースター、巾着袋などの小物を中心に制作。どれも鮮やかな色使いと独特なデザインが目を引きます。実はこれ、岡重が所蔵する羽裏柄の図案が元となっています。

画像:岡重提供

そもそも羽裏とは、着物の上にまとう羽織の裏地のこと。表は無地の地味な風貌だった羽織を、その当時の旦那衆はこぞって羽裏の柄でお洒落自慢をしていたそう。

100年前から今に受け継がれた羽裏柄は500点以上。その中から代表的なものを選び、キャンプギアへと生まれ変わらせました。

そんな歴史と伝統をまとったアイテムは他メーカーにはない唯一無二の存在感を放ちます。ここからは各アイテムを詳しく紹介していきます。

ゴールゼロ用の「ランプシェード」&「帯グリップ」

まずは、キャンパーから絶大な人気を誇るGOAL ZERO(ゴールゼロ)LEDランタン用の「ランプシェード」(税込3,960円)。生地柄の染めから縫製まですべて京都で完結させた生粋の「Made in KYOTO」の逸品です。

シェード部分は直径約150mmという絶妙なサイズ感。ジャストフィットするよう0.1mm単位で試作を繰り返したことで、装着時には「カチッ」とハマる心地よい音がするほど。高い完成度で目の肥えたキャンパーの所有欲をくすぐります。

柄は「群衆」「縞文様」「鯛づくし」「マッチ箱」の4種類を展開。大きな生地から型を抜いているため、一点一点の柄の出方に個性が出るのもおもしろいポイント。細部の仕上げや縫製には想像以上に手間がかかっているのだそう。

シェードに合わせて「帯グリップ」(税込1,760円)も用意。ランタンに巻き付けてマジックテープで固定するだけで簡単にドレスアップできます。セットで使うことでより統一感のあるコーディネートを楽しめます。

なんと完全オーダーメイドのランプシェードを注文することも可能です。既存の綿ではなく、貴重なシルクを使った世界に一つだけの品を手に入れるチャンス!こっそり見せてもらった別柄も魅力的なものばかり。完全オリジナルにこだわりたい人におすすめです。

CB缶用の「腹巻」&OD缶用の「smock」

続いて、無機質なガス缶を自分好みにアレンジできるガス缶カバーシリーズ。こちらもランプシェードと同じ4種類の柄から選ぶことができます。CB缶用は「腹巻」(税込2,750円)、OD缶用は「smock」(同)と、遊び心あふれるネーミングが付けられています。

CB缶用「腹巻」

OD缶用「smock」

リバーシブルコースター「OZABU」

リバーシブルコースター「OZABU」はその名の通り、表と裏で違う羽裏柄を組み合わせて仕立てた一挙両得の仕様となっています。単品(税込880円)と4枚セット(税込3,300円)から購入できます。アウトドアはもちろん、日常使いにも彩りを添えるおしゃれアイテムです。

あると便利な「巾着袋(S、Lサイズ)」

巾着袋はSサイズ(税込1,430円)とLサイズ(税込3,080円)の2種類。Sサイズは、ゴールゼロランタンや救急セットなどの小物入れに便利。Lサイズは、ブラケットやインナーなどの着替えや大きめのキャンプギアを収納できるサイズ感です。

まとめ

京都の老舗染屋ならではの切り口で魅力的なキャンプギアを生み出すOkaju Camp Toys。いつものサイトにアクセントとして取り入れるもよし、同じ柄を組み合わせてコーディネートをするもよし。日本の伝統と文化を感じながらキャンプライフを楽しんでみてはいかがでしょうか。

Okaju Camp Toysのアイテムは公式オンラインストアで購入することができます。気になる人はぜひチェックしてみてください。

Okaju Camp Toys 公式オンラインストア:https://okajucamptoy.base.shop/p/00005

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ブッシュトモロー

アウトドアライター。新聞記者を経てフリーに転身。アウトドア業界や野外活動の現場で取材執筆に携わる。主に夏は登山、冬は狩猟という生活スタイルで、ネタと獲物を日々追っている。
Twitter:@bush_tomoro

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