タープを自作するには? コットンタープの簡単制作手順と失敗しないポイント

公開日:2016 / 08 / 02
最終更新日:2020 / 03 / 26

タープはキャンプ道具の中でも、ひときわ目を引く存在。他の誰ともかぶらないオリジナルタープで、しかも自作だったら……考えるだけでキャンプが楽しくなります。浅草橋のアウトドア用品店・キャンプオンパレードの水山裕文さんに、自作のノウハウをお聞きしました。同店では、生地を選んでオリジナルタープを制作するサービスを提供しています。
※アイキャッチは水山さんのレクタタープ(本人インスタグラムより)

タープの自作3つのポイント

タープをつくる手順自体はシンプル(タープの制作手順をご覧ください)ですが、水山さんは自作に失敗しないためのポイントがあると言います。

1.素材選び

水を通さず、加工しやすい素材を選ぶことが、自作タープの最大かつ絶体のポイントとなります。水山さんは、綿とポリエチレンの混紡「ポリコットン」をすすめます。キャンプオンパレードのオリジナルタープは、ポリエステルと綿との混紡です。
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ポリコットンでも、水漏れする素材もあります。専門知識のある生地店に、「タープをつくりたいので水を通さないポリコットンを」と尋ねてから買いましょう。ポリコットンでも布の折り方は何種類もあり、それにより防水性は変わってきます。
「日暮里の生地屋さんで・・・・・・」と水山さんがいうとおり、東京近郊にお住まいの方は、有名な日暮里繊維街で探すのはよい方法です。

2.サイズ

「家庭用のミシンでできるのは2m×2mくらいまででしょう」と水山さん。大きすぎる布は、スペースの限られたミシンでは扱えません。キャンプオンパレードの工業用ミシンでも、加工できるのは10m程度が限界だと言います(オリジナルタープは3m×4mのレクタタープ)。

3.グロメットの補強

タープには張り綱を通すグロメットを付けます。グロメット自体は、キャンプオンパレードのある浅草橋(洋裁や手芸用品が数ある問屋街です)を始め、市販されています。
タープを張ると、グロメットには大きな力がかかるので、布に縫い付けるだけだとすぐに破れてしまいます。そこで、補強が重要になるわけです。
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キャンプオンパレードのオーダーメイドタープは、このように革で補強されています。「布を貼り合わせ補強してもよいです。ただし、5~10枚を重ねて強度を出さなければなりません」と水山さん。

タープの制作手順

キャンプオンパレードでは、レクタタープのオーダーメイドを提供しています。実際に、お店で行われている詳しい手順をお聞きしてきました。

1.布を裁断する

使いたい形・サイズに生地を切ります。レクタタープのシートは四角形です(ヘキサタープは六角形)。キャンプオンパレードでは3m×4mに裁断します。

2.ミシンで端を縫う

裁断した生地の縁を1cm程度折り返し、ミシンで縫っていきます。このとき、縫い目が粗いと折り返した生地の中に水がたまってしまいます。できるだけ、細かく縫ってすき間をつくらないのがポイントです。

3.穴を開ける

グロメットを付ける穴を開けます。3m×4mのレクサタープの場合、穴は下記のような配置となります。
rtarpana1ハトメパンチがあると、簡単に丸い穴が開けられるので便利です。

グロメットを付け補強する

穴にはグロメットを付けて強度を確保。生地にそのままグロメットを付けると破れてしまうので、革や布で補強します。キャンプオンパレードでは革を使用していますが、使い込むほどに風合いが出るそうです。

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CAMP on PARADE オーナー 水山 裕文

浅草橋にあるキャンプ用品店 CAMP on PARADE(キャンプオンパレード)のショップオーナー。自ら海外へ足を運び、100年以上も前のランタンやストーブなどのヴィンテージギアを輸入しメンテナンスして販売したり、ガレージブランドや作家さんと共同で商品開発を行ったりしている。

キャンプを始めたのは2年前。仕方がないかあ、と行ったキャンプが楽しくて、気が付いたら趣味がこうじて、自分でお店を出すまでに。

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