【テンカラアドベンチャー】丹沢の異世界リヴァスポット早戸でレアトラウトをハント!

公開日:2019 / 03 / 30
最終更新日:2020 / 03 / 25

流れの中にデカレア鱒を発見


いよいよガチ勝負、竿は降らずに狙ったステージを目視でチェックしていきます。デカマスの実績ポイントがある激戦エリアを通ると、ランチタイムということもあり比較的人が少な目です。さんざん叩かれていてスレているポイントですがデカマスがいる可能性は大。

じーっと川面を見つめていると流れの中にギラリと光る魚影。柄はただのマスじゃないやつです。さまざまなデータと第六感をたして脳内で計算して弾き出した答えは「あれは喰うかも」。

流れの対岸側の元(ほぼ堰の中)の端へ毛ばりを撃ち込みます。テンカラの着水ポイントの感じは他の釣りをしている人からすると驚きがあります。通常の釣りと違いテンカラでは「そんな所に投げる?」という場所へ投げ込む場合があります。

通常の釣りが「平面」であるならテンカラは「3D」な感覚。基本的に浮く針で根掛かりがないのと、渓魚がさまざまな場所につくという点からその立体感があります。奥側の筋へ数投投げてから、手前を流し、手前の流れの切れ目に毛ばりを落として流した直後に水中が光りました。

反射的に合わせた時にはもう毛ばりは見えず、アベレージサイズじゃない魚の重みがズンッ!

40アップの蝦夷イワナをゲット!


一気に流れの中に走られながら、竿を立ててなんとか応戦。走られると一緒に移動して喰いとめてを数度繰り返してやっと浮いてくれました。ひさびさの糸が出せないノーマル竿でのまともなファイトだったので若干の緊張がありつつも無事ゲットできたのは蝦夷イワナでした。イワナは各地域に亜種がいて、有名なのは西中国地方の“ゴギ”。島根県でゴギはゲットしてイワナ種フルコンプを目指していたところ、思わぬ所でコンプに一歩近づいた魚となりました。

井手先生はタイガートラウトをゲット!


井手先生もしっかり良い魚をゲット! 恐らく50アップクラスのタイガートラウト。ブラウントラウトとブルックトラウトの交配種でトラのような柄からタイガーの名をもつこちらもなかなかお目にかかれない魚。


淵尻に魚の捕食を発見、すかさず毛ばりを打ちこむと何匹かのニジマスが水中で反応したそう。「その下の奴」を狙ってさらに毛鉤を打っていくと、突然タイガーが現れ、毛ばりかっさらっていったとのこと。もちろん先生も今回はノーマルのテンカラ竿、さすがです。

リヴァスポット早戸攻略


その後もデカマスに豪快に走られて川岸を一緒になって走ったり、慣れない竿で突然のモンスターにノサれてバラしたり、とにかくエキサイティングなフィールド。気温のせいか通常の夕マズメ(夕暮れ前後の魚の喰いが良くなる時間帯)よりも、少し早い時間帯が一番魚の活性が高かったのが印象的です。

冬季の丹沢は標高以上の寒さを感じるので防寒対策は必須。魚の食い気はさまざまな要因からたった30分毎でも変化します。早い時間に一度広域をチェックした後、パターンが見つけられない時には順次反応のあったエリアをまわって探ると比較的釣り続けられます。

今回のヒット毛バリは?


今回はほぼテンカラ毛ばりで通しました。マラブー系の沈むフライ毛ばりも投げたものの、さほどのメリットは感じず。デカい魚ほどベタ底にいるケースが多いのは事実ですが、水深が浅いこともありテンカラ毛ばりの“浮かせ”で十分スイッチを入れることができました。

フィールドとしては小魚を捕食する個体が多いからか、あるいはオープンウォーターだからかルアーに分がある特徴はありますが、今回毛ばりでも十分デカマスが獲れることが判明。
リヴァスポット早戸はテンカラでも十分モンスターハントに挑戦できるフィールドでした!

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アウトドアライター&クリエイター夏野 栄

山岳部出身のアウトドアライター。数多くの紙面やWEBなどの媒体で活躍。湘南の牛舎ガレージのアートディレクション廉プロデュース担当も務める。自転車ビルダーでもある。

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