リアルゆるキャン?創部50周年の北鎌倉女子学園ワンゲル部はゆるくないけど超絶ユニーク

公開日:2019 / 02 / 26
最終更新日:2020 / 03 / 30

キタカマワンゲル・オリジナル野外料理レシピ


キタカマワンゲルのレシピは「軽量」「常温保存可能」「洗いやすくゴミが少ない」という点が基本原則。故にカレーは作らない(山では)というソリッドさ。ゆるく部室でお茶はするくせに山だときゅっと締めてくるこの緩急……。このあたりがダレることなくユニークさと高いクオリティを両立させている秘訣なのかも。

そんなキタカマワンゲルで人気のレシピが『特製パエリア』。袋菓子やおつまみ、乾燥食材だけを使った見事にキタカマワンゲルの条件を満たすレシピでしかも美味しいのだそう。


聞けば聞くほど野外経験の英知が結集した野外料理で、女子ならではの気配りもこめられた本当にスペシャルなレシピ。
私がいた男だけの山岳部ではまずありえないレシピ、夏でも「なんとかしてお肉食べたい」しか考えていませんでした。こういう部分を競う競技会がないだけで、アウトドアマンにはこのスキルがお解りいただけるはず。キタカマワンゲル、本当にハイクオリティです。

今回キタカマワンゲルに教えていただいたオリジナルレシピを公開。ワンパッキングキャンプ等の際にぜひお試しください。

『キタカマワンゲル特製パエリア』レシピ

◇材料
・無洗米~3合
・乾燥桜エビ~1袋
・さきイカ(お菓子コーナー)~1袋→適当にハサミで切る
・グリーン豆(お菓子コーナー)~1袋
・袋入りのツナマヨ(お弁当コーナー)~1袋
・干しホタテ貝柱(おつまみコーナー)~1袋
◇調味料
・パエリアのもと
・塩(少々)

1. 無洗米を20分ほど、水に浸す。ホタテも入れる。
2. 20分後、具材、パエリアのもとを入れてよく混ぜて、着火。
3. 蓋をして、最大火力で沸騰させる。
4. 沸騰を確認後は、最小火力で15分炊き込む。
5. 火を止めて、全体をかき回した後、蓋をして10分蒸らして、完成!!

2019年夏には至仏山を目指す


キタカマワンゲル一行の今年最大の山行は夏の至仏山。群馬県の尾瀬ヶ原西端にあり、頂上からは尾瀬ヶ原一帯を見渡せる名山です。蛇紋岩でできた独特な山体で、貴重な高山植物の自生する場としても人気のスポット。登山視点で見ると、標高こそさほど高くはないものの、蛇紋岩の岩肌は滑りやすく、勾配のきついルートもある山です。また気象面では地形上天候が悪化することも多く油断はできません。

キタカマワンゲルはそのスキルをフルに駆使して全員での登頂を目指します。この山行で多くを感じ、多くを学び、また大きく成長することでしょう。同時にキタカマワンゲルらしく、下山後にはしっかり温泉も楽しむそうです。


キタカマワンゲルの山行は小林先生の配慮から、各家庭の負担を抑えるべく費用が低く収まる計画が心掛けられています。小林先生は「よそでは経験できないことを堪能してもらいたい」という想いから、あらゆる面で安心して入部できるよう準備されています。そして先生はこう語ります。

「大自然の中で過ごすことで、自分がいかにちっぽけな存在なのかをあらためて識る機会を与えたい。人智を超えた存在である大自然を前にすることで、その経験から尊大になることなく、謙虚になることの大切さを実感として理解して欲しい」

これは山や自然に親しんだ人ならではのお言葉。山に連れて行くことが時に最高の教育になるという点、すごく共感します。そして得た経験は、想像以上にその後の人生で助けとなる大事な部分となるのです。

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アウトドアライター&クリエイター夏野 栄

山岳部出身のアウトドアライター。数多くの紙面やWEBなどの媒体で活躍。湘南の牛舎ガレージのアートディレクション廉プロデュース担当も務める。自転車ビルダーでもある。

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